さらに新しい日記

さらに新しく作られた日記

フリーランスになってからここ1年

人から見たらどうなのかは知らないけど、私自身の感覚としてはなんとか1年やってこれたというかんじである。稼ぎとしては毎月の収支グラフを見れば上出来っぽいし、税金も(モヤモヤしながらも)いっぱい納めてる。

2018年の9月に前職を退職してから、常に2~3案件を掛け持ちし続けてきた。ありがたいことに、今のところは人伝いに紹介をもらって請ける案件がほとんどだ。内容は Nuxt.js の案件が多い。継続している案件もあり、全く要件の違う新規開発もしている。おかげか Nuxt.js 自体はもちろん、周辺知識もそれなりに溜まってきたし、一年前よりもずっと技術力は上がったと思う。

会社員時代から一番変わったのは、自分が仕事に対して臨む姿勢だと思う。会社の中の一員としてチームに配属され、みんなで相談しながら決めたことを開発していって、半年ごとに会社から評価を受けて、給料が上がったり上がらなかったりするという働き方は、自分の中で案件に対するコミットメントを下げる要因だったと今になっては思う。チームの輪を乱さず、会社の評価基準に準じて行動することが前提でないと給料が上がらないという評価査定システムは、はっきり言って案件へのやる気を無くす。もちろん案件での成果も査定基準に入っていたとは思うが、その評価方法はよく覚えてないけど確か上司やチーム内のメンバーからの評価が主なソースだった気がする。クライアントからの評価も、自分ひとりではなく会社やチーム全体への評価であり、そこで悪目立ちしないようにそこそこで働けば、案件は継続し、給料を貰い続けることができる。もちろん積極的な働きをして成功すれば昇給とかがあったのかもしれないけど、面倒だったし、家に帰って犬を撫でることのほうが価値が高いと思っていた(これは今もそう思う)

一方で独立して案件を請けるということは非常にシンプルで、案件にコミットすることでしか報酬を受けることはできない。案件にコミットできなければ簡単に切られるし、自分がどうやって案件にコミットできるかを考える必要性がある。これは案件主体な考え方だけど、逆に自分主体に考え直せば、自分が持っているスキルをどう使えばお金になるかを考えることでもある。これは、すごく楽しい。仕事をしたら誰かの役に立ってお金になる、そんな初めてバイトをやったときみたいな新鮮でプリミティブな気持ちを得られるのは、フリーランスのいいところである。こういうふうに考えるようになってからは、仕事というか、仕事を通じての社会参画へのモチベーションを保てている。楽しい仕事をやらせてもらっているというか、自分が楽しくなるように仕事をしているので、楽しい。会社員の友達に「フリーランスってどうなの?」と聞かれて「仕事楽しいよ」と答えているのはこういうことである。みんなどうも信じてなさそうに見えるけど、嘘はついてない。

といってもこういうふうに思うようになるまではやっぱり紆余曲折あって、それなりに色々ミスったりしながらの道のりを歩んでいる。

まず、去年の8月に請ける予定だった案件が縮小することになった。会社を完全にやめることを決めた直後だったのでかなりショックだった。それと仕事とは関係ないトラブルが色々と重なった。当時実家に住んでいて、家族内の問題に長女らしく責任を背負おうとして絶望的になっていたこととか。同時期にダイエットに異常にのめり込んでおり、厳しい食事制限(1日の糖質は90gまで、トータルカロリーは1200kcalまでで、サプリのカロリーとかまで計算してた)とジム通い週2日ヨガ週1~2日を課していて、たしかに自分史上最高のスタイルにはなったのだけど、一日中頭が痛いし食べ物のことばかり考えてしまうしでやられていた。まあとにかく精神的に限界だった。そうなると当時請けていたもう一つの案件の方も集中出来なくて、1日1コミットが精一杯みたいな感じになってしまっていた(本当にごめんなさい)どう考えてもこの状態はやばい、と心療内科に相談しにいって不安障害の診断を受け、5ヶ月ほど投薬と通院をしていた。その間に実家を出ることを決め、一人暮らしを始めてからは家族関連のストレスは落ち着き始めた。

このタイミングで一人暮らしを始めたのは正解だったと思う。立地も内装もいい物件が見つかって、インテリアもこだわって自分好みの空間にしているし、住んでいるエリアも気に入っている。しかし、自分ひとりだと誰も私の生活リズムに口を出さないので、だんだんと生活リズムが崩壊していく。引っ越した直後は慎重に生活していたのだが、年明けから仕事を増やし始め、ピーク時は3案件を並行しながら技術書典に向けた執筆をするという事態になる。一つの案件でオフィスに出向して、昼休みは別案件の対応をし、帰ってからは別案件の対応か技術書典の執筆、という生活が3~4ヶ月ほど続く。当然ジム通いとヨガの習慣は消え失せ、食事は惣菜やコンビニ飯が増え、仕事中にお菓子を食べ始めるようになり、体調を崩しながらも仕事をして、仕事が一段落するとコンビニに駆け込んでスナック菓子を大量に買って食べる。去年の min 体重からあっという間に +9kg である。見事なリバウンドっぷり。

明らかにワークライフバランスがワークに偏ることについては、本人がマネジメント出来る範囲ならいいと思う。でも、菓子パン4つとポテチ2袋と煎餅1袋とアイスと大福を無心で食べ尽くす私は明らかにマネジメントできてなかった。美味しくて仕方ないから食べていたのではなくて、食べたくないし美味しくもないのに、胃がはち切れるくらい食べないと気が済まないという状態になっていた。最初は心療内科の通院も要らなくなったし引っ越してお金も使ったしいっちょ稼ぐか!くらいに思っていたのが、せめて仕事で価値を出さないと生きていてもなんにもならないと思い込むようになっていた。思考が変わったきっかけとして思い当たるものはあるんだけど言いたくない。まあとにかく、そういうストレスを対処するために仕事を増やしたり、過食したりしていた時期がある。そういうわけで、仕事を休んで旅行することにしたのだ。(といっても、深センに行ったのは技術書典のネタ探しで、今も技術書典の原稿を書いているので、完全に休んでいるわけではないが)過食はピーク時よりは落ち着いたけど、まだたまにある。実際、旅行に来てもスーパーでお菓子を買い込んでホテルで食べている。なんでこんなことにといつも思っている。でもたぶんそういう行為によって心を自衛しようとしてるんだとも理解しているから、鏡を見るたびに落ち込むのは事実だけど脂肪は私の心を守ろうとしてがんばったな勲章だな、と考えるようにしている。私という戦うボディをタイトなジーンズに捩じ込んでいる。尚、タイトなジーンズとは、Mサイズである。